NTR文芸館

寝取られ・寝取り・寝取らせなどをテーマに官能小説を書いています

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愛のすきまで交わって・23

 そのまま時が止まること、数秒。
「あ、う……あぁ……」
「ふっ……ふん、ふんっ」
 ベッドに横たわったまま身体をぴくん、ぴくんと震わせる希恵子に、黛はだめを押すような動きでさらに数回、まだ硬さを失わないペニスを突き込む。
「ふう……」
 最後の一滴まで精を注いだことを確認すると、やっと満足したように息を吐いて、赤茶けた肉の棒を希恵子の中からずるずると引き抜いた。
「よっと」
 ごろんとベッドに転がると、希恵子の身体を横向きにして背後からしがみつく。
「きゃ」
 三十路前の人妻の口から、乙女のように可憐な声が漏れた。
「も、もういいでしょう? 今日はこれで」
 自分の反応を恥ずかしく思いながらも、希恵子は肩越しに黛へ語りかけた。一度射精すれば男の人はそれで用が足りるはず。少なくとも、夫の和臣はいつもそうだったのだ。
「あのねえ、奥さん」
 だが、この黛匡一という男は違った。
「これで終わりだなんて、そんなはずないでしょ?」
 希恵子の丸いあごを指でつかむと、少しだけ凄むように睨みつける。
「こんないい身体を前にたったの一回でやめるなんて、もったいないったらありゃしない」
 それにね、と言葉がつながった。
「実は、精力にはまだまだ余裕があるんですよ、私。奥さんをたっぷり抱こうと思って、この二週間溜めに溜めてきたものですから」
「そ、そんな……」
 あまりに下品な黛の言い草に、希恵子はそれ以上言葉を継ぐことができなかった。
「いやー、普段なら三日と空けずにヤる人間が二週間ですからね。もうこのところムラムラが止まらなくて。正直、結構苦労しました。こんなの学生の頃以来ですよ」
 明るく話す黛だが、語られた内容は聞くのに嫌気が差すほど卑しく、下劣。
「そんなわけで、今日はもう徹底的にヤりまくって、溜まっていた性欲を全部吐き出す予定でいますから、奥さんもその辺、どうぞ覚悟しておいてください」
「……」
 そのあまりにも分かりやすい最後通牒に、希恵子は何も言い返すことができず、ただ困った顔で視線を下へと落とすばかりであった。


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[ 2017/12/16 11:27 ] 長編NTR 愛のすきまで交わって | TB(-) | CM(0)

愛のすきまで交わって・22

「ふむ……」
 希恵子の葛藤をよそに、黛はあくまでも冷静であった。
「奥さん、そろそろイきそうでしょ?」
 一物の興奮具合とは正反対の落ち着いた低音で、希恵子の耳元にそっと囁きかける。
「なっ……!」
「ふふ、やっぱり」
 希恵子の狼狽を楽しむように眺めると、黛は腰の動きを少しだけ緩めた。
「私ぐらいになると分かるんですよ。相手がどれくらい感じているか、程度のことはね。特に奥さんみたいなタイプの反応は簡単に読める」
 自慢げに言うと、希恵子のたっぷりした乳房にひょいと両手を伸ばす。
「例えば、こう」
 乳輪の縁を指先でつつ、と撫でてから、ぴんと立った乳首をひねり倒すように摘んだ。
「あ、ああぁっ!」
 過敏に反応した希恵子が切なげな声をあげ、もどかしそうに身をよじる。
「ふふ、やはりそうなりますよね。いいですよ、奥さん。そういうの、好きです」
 眼前の人妻が見せる色気たっぷりの痴態に、黛はいっそう興奮をかきたてられたような目でにやりと笑った。
「さて、ではぼちぼち記念すべき一発目、いってみますかね」
 笑顔のまま宣言すると、さらに調子づいた動きでますます激しいピストンを続ける。
「んっ……うあぁっ……あっ……ああぁっ!」
 際限なく突き上げる快感を握り潰すように、希恵子が両手でぎゅっとシーツをつかんだ。
「ほら、そろそろイくぞっ!」
 膣の内側で激しく動く黛の分身が、その声とともにさらに怒張を強める。
「ん、んんっ!」
 襲い来るアクメの波に飲まれながら、希恵子は射精の予感を全身で受け止めた。
「そっ、外、にっ……!」
 最後の力を振り絞ってそう叫んでみたものの、それが何の意味も持たない言葉であることは希恵子自身、とっくに分かっている。
 そして訪れた、その時。
「ふんっ!」
 黛のペニスから熱い白濁が猛烈な勢いで放たれると、
「んっ!……あ、あっ、あああああぁっ!」
 希恵子は一度大きく身体を反らし、直後、意識が飛びかけるほど強烈な絶頂を迎えた。 


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[ 2017/12/15 11:05 ] 長編NTR 愛のすきまで交わって | TB(-) | CM(0)

愛のすきまで交わって・21

「う、うぅ……」
「ふん」
 今にも泣き出さんばかりの希恵子をちらりと見やると、黛は加虐の欲望を大いに満たされた表情で薄く笑う。
「さて、では続けるとしましょうか」
 そう言っておもむろに身体の位置をずらすと、責めの軸足を顔へのマーキングからテンポのいい抽送に戻した。
「ふっ、ふん、ふんっ、はっ!」
「んっ、あ、あっ、あぁっ!」
 徐々にピッチを上げる黛に引っ張られ、希恵子の声もだんだんと大きくなる。
 うずうず感というか、むずむず感というか、とにかく何とも不可思議な感覚が身体の奥からこんこんと湧き出て、下腹部を中心に全身へと拡散していった。
(な、何で……何で……)
 希恵子はほんのり上気した顔を歪めながら、目を閉じ、首を横に振る。
 確かに、久し振りではあった。
 和臣と夜の営みを行わなくなってからも一人で慰めることはほとんどなかったし、他の男を相手にするなどという破廉恥な選択肢は最初から論外のまた外だ。
 欲求不満。
 有り体に言えば、そういうことなのかもしれない。
(だけど……)
 希恵子は、自分が黛によって身悶えさせられている事実を、受け入れたくなかった。
 自分は満たされている。
 性的なことなどなくても夫への愛は変わらない。
 わたしは今のままでも十分すぎるほど幸せ。
 そうはっきりと言い切って、今後もこれまで同様に献身的な妻であり続けることが、自身にとって唯一最善の道だと信じたかった。
 金の力にまかせて他人の妻を寝取る。
 そんな恥知らずなことを平気でするこの男に、これ以上自分の弱みを晒すような真似はどうあってもしたくなかった。
 なのに、現実はどうだろう。
「あっ、あっ、あっ、あっ、ああぁっ!」
 確実に強さを増す黛の動きに合わせ、いや、それどころかさらに激しい挿入を促すように、腰の位置を前へ前へとずらしているではないか。
(何て、いやらしい……)
 希恵子が今、自分自身に何か言葉をかけるとしたら、それしかないように思えた。
 最低の男に身を任せた挙句、淫乱な情婦のように己の欲望を解き放ちつつあるこの現状は、希恵子を何とも情けなく、惨めな気分にさせた。


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[ 2017/12/14 11:20 ] 長編NTR 愛のすきまで交わって | TB(-) | CM(0)

愛のすきまで交わって・20

 正面切ってそう聞かれてしまうと、逆にどう答えればいいか迷う。こういった感情について改めて話すのは、何だかとても面映い気分になった。
「その、こういうのは……やっぱり、本当に好きな人とだけ……だと」
 照れ臭いのをどうにか我慢して、希恵子が自身の見解を述べる。
「ふっ」
 黛は笑った。それも鼻で冷たく、あっさりと。
「それはまた……何とも清らかな心をお持ちなんですね、奥さんは。まるで天使のようです」
「……」
 小馬鹿にされたことを察して眉をひそめる希恵子に、黛は皮肉のスパイスを効かせた意地の悪い口調でなおも言い募る。
「素っ裸で大股広げて、他の男の棒をしっかり奥まで咥え込んでおきながら、それでもキスは嫌、あの人とだけ、ですか。いやはや、これはまた実に都合のいい――」
「や、やめてください」
 言い返す希恵子の語気が、急に弱くなった。
 確かに所詮はこのざま。自分に偉そうなことを言う資格はないだろう。そういう意味では、黛の言葉は圧倒的に正しい。
(でも……)
 それでも、希恵子は心の片隅に純粋な愛の居場所を残しておきたかった。その証として唇を守り抜くことが、和臣に対するせめてもの信義だと思った。
「……ふむ。まあ、いいでしょう。ここは一つ寛大に。唇への、キスはなしですね?」
「え、ええ」
 唇への、をやけに強調する黛を訝りながらも、とにかく希恵子はそう同意した。
「分かりました。では、その代わり……」
 黛が、再び首を下げる。
「ふんっ」
 左頬に唇をつけると、ちゅううぅ、と気味の悪い音を立てて希恵子の肌を吸い始めた。
「ひっ!」
 あまりのおぞましさに、希恵子が身震いして全身を硬直させる。
 だが、黛の責めはとどまることを知らなかった。
「ふっ……むん……はっ……」
 少しずつ位置を変えて二度、三度、四度。さらに右頬にも、同様の口撃を加える。
「ぷは」
 時折息継ぎを交えながら、おでこ、あごの周り、鼻の下、果てはまぶたにまで舌を伸ばし、希恵子の顔面をぶちゅぶちゅと徹底的になぶり尽くした。


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[ 2017/12/13 11:26 ] 長編NTR 愛のすきまで交わって | TB(-) | CM(0)

愛のすきまで交わって・19

「結婚前には他の男に抱かれたこともあったんでしょう? なのによくあんな――」
「そ、そんなこと!」
 さらに続いた言葉は、声を荒らげて遮った。
 自分は誰にでも身体を許すようなふしだらな女ではない。ましてや性的能力だけで男を判断することなど、断じてない。
 胸に抱いた気高い誇りが、希恵子の憤怒をますます増幅させ、燃え上がらせる。
「ほう? では今まで経験は和臣くん一人ということですか?」
「ええ」
 黛の質問に、希恵子は小さく、しかし堂々と頷き返した。
「ああ、なるほど。ふむ、ふむ」
 片眉をぴくんと上げた黛が、納得の表情で首を何度も縦に振る。
 実は黛の一物、サイズ自体はせいぜい平均より一回り大きい程度でしかない。だが、和臣の短小しか挿入経験がないなら、それがとてつもなく巨大に思えても不思議はなかった。
「そ、それがどうかしましたか?」
「ああ、いや、別に何でもありませんよ」
 いくらかむきになった口調で尋ねる希恵子に含むような笑顔で応じると、
「それよりどうです? 身体もなじんで、大分よくなってきたのでは?」
 黛はエアロビクスでもするような動きで右に左に腰を振りながら、穴全体をリズムよく掘り抜いてみせる。
「んぁっ! あっ、あぁっ!」
 たくましい男根に、どんどん自分自身を押し拡げられていく痛み。そして、その向こうから少しずつ押し寄せる、何となくこそばゆいような情動。
 下腹部にかつてない感覚を味わって、希恵子の声は自然と艶めいたものになっていった。
「ふふ……」
 抽送を続けていた黛が、不意に背中を曲げて希恵子の顔に唇を寄せる。
「やっ……やめて、くださいっ!」
 迫ってくる黛の顔を押し返すと、希恵子は大声ではっきり、拒絶の意を示した。
「キスは……唇へのキスだけは……嫌ですっ!」
「……」
 毅然と言い放った希恵子の一言に、黛の目がすっと冷える。
「……なぜです?」
 少し間を置いて尋ねたその語調は、怖いくらいに無感情な瞳と同様の、無機質。
「なぜって……言われても……」
 意表を突かれたように、希恵子がぐっと言葉を詰まらせた。


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[ 2017/12/12 11:59 ] 長編NTR 愛のすきまで交わって | TB(-) | CM(0)

愛のすきまで交わって・18

「和臣くんとは、ごぶさたなんですか?」
「っ……」
 気恥ずかしそうにそっぽを向いて、希恵子が質問を無視する。こんな男に夫婦の事情など、何があっても教えたくなかった。
 だが、黛に引き下がる気配はない。
「そうなんでしょ? どのくらいしてないんです?」
 口調はあくまで慇懃だったが、そこは絶対的に有利な立場からの発言。威圧の空気が生じることは、どうしたって避けられなかった。
「も、もう、三年ほど……」
 恥じらいに満ちた希恵子の告白が、つかえた喉の奥からずるずると引きずり出される。
「へえ、三年ですか。それは長い。でもそれ以前は頻繁だったのでしょう?」
 何せこの身体ですから、と黛が言葉を足した。
「元々、週に一日あるかないかで……」
 希恵子は補足の部分を意図的に聞き流して応じる。
「おやおや、それはもったいない。だったら、溜めておいてその一日に何度も?」
 奥をかき回すように腰を動かしながら、黛がさらに質問を重ねた。
「い、いいえ、それも……」
 希恵子が言いにくそうに、小さくかぶりを振る。
「では、一度きりで?」
「……」
 驚いたように口をすぼめる黛に対し、希恵子はただ視線を逸らすしかなかった。
「なるほど、それはますますもったいないですね」
 いかにも残念そうな、しかし全く心のない声で呟くと、黛が細かく腰を振動させる。
 入口を何度も往復しながら、徐々に深部へ。
 まるで歯磨きでもするような動作で、希恵子の内部をまんべんなく貫き通していった。
(こ、こんな、の……)
 和臣とは、何もかもがまるで違っていた。
 大きさや硬さ、力加減に緩急、そして何より快感のツボを的確にこすられる感触。夫以外の男を知らない希恵子にとって、それらの全てが未知との遭遇であった。
「そういえば以前、和臣くんとサウナをご一緒したことがありますが、かわいいというのか、男として残念というのか……正直、あっちの方はいかにも弱そうでしたな」
「なっ!」
 優越感まる出しに夫をせせら笑う黛を、希恵子が鋭い目で睨みつける。


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[ 2017/12/11 13:37 ] 長編NTR 愛のすきまで交わって | TB(-) | CM(0)