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寝取られ・寝取り・寝取らせなどをテーマに官能小説を書いています

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奪われた女たち――ある妻と娘の場合――・7

          2

 実原家のリビングには、露木が持ち込んだ学校用の机と椅子が置かれていた。
「っ……」
 何ともやりにくそうな顔で座席についているのは、高校のセーラー服に身を包んだ咲野子。
 さすがに女子高生を名乗るには少々苦しい外見だが、体型には全くといっていいほど変化がないようで、およそ二十年ぶりに袖を通したという制服も見事に着こなしている。
 咲野子が初めて露木に抱かれた日から、一ヶ月。
 あれ以来、露木はほとんど無尽蔵とも思える精力で、獣欲の赴くまま咲野子を犯し続けた。
 夜毎の寝室はもちろん、風呂場にリビング、キッチンに玄関。
 雅文がいようが真穂に見られようがそんなことは気にも留めずに、家の中のあらゆる場所で咲野子の熟れた身体を徹底的にしゃぶり尽くした。
「よーし、じゃあぼちぼち趣向を変えてみるか」
 爛れた日々が続き、さすがにノーマルなセックスにちょっと食傷気味になったのか、露木は突然そんなことを言い出した。
 そうして至ったのが不可解な、それでいて不安ばかりが募るこの状況、というわけである。
(何だっていうんだ……)
 雅文は参観者として、真穂と二人で後ろの壁際に立たされていた。
 ちなみに、両者とも一切の発言を露木によって禁じられているため、何が起こっても異議を唱えることはできない。
「ふふ。久しぶりに見たが、やはりその制服がよく似合うな、咲野子は」
 スーツ姿の露木が満足そうに頷いて、ゆっくりと咲野子の後ろに回った。
「おお、この匂い、この匂い」
 首筋に顔を近づけると、犬みたいにくんくん鼻を鳴らしながら、女性特有の甘やかな芳香を念入りに堪能する。
「言いつけ通り昔と同じ状態にしてきたようだな。今の香水も悪くはないが、やっぱりお前はこの匂いが最高だ」
 そこまで言うと、露木が何か思い出したようにそういえば、と言葉をつなげた。
「一度、お前の後ろの席になったことがあったな。あの時はズボンのポケットに穴を開けて、授業中ずーっとチ○ポをしごいてたっけ。ちょうど夏服でよ。鼻をくんかくんかいわせながら透けブラだの袖から見える腋だのをオカズに延々とこすりまくるんだ。あんまり毎日やるからしまいには裏筋がミミズ腫れみたいに赤くなっちまってさ。いや、懐かしい懐かしい」
「……」
 何とも陰湿な武勇伝を自慢げに語る露木に、咲野子は氷のような無表情で応じた。
「うぅ……」
 一方雅文の横では、真穂が心底気持ち悪そうな声をあげながら、まるで汚物でも見るような表情で居心地悪そうに身体をもぞつかせている。
「あの頃はただ後ろから見て、匂いを嗅ぐだけだったが……」
 露木の骨ばった手が咲野子のしなやかな御髪をかき上げ、蛇のような舌がやや薄い耳たぶをちろちろとねぶった。
「今はこうして触れることができる。自由に、好きなように扱うことができる」
「ん、んっ……」
 弄ばれる嫌悪を抑え切れないように、咲野子がもじもじと左右に身をくねらせる。
「へへ、いい気分だな。ほんと、いい気分だ」
 そんな咲野子の態度さえも興奮の燃料に変えると、露木は濁った目を不気味に輝かせながらズボンのチャックを勢いよく下ろした。
「ひっひ。こっちもあの頃みたくぎんぎんになってやがる」
 はち切れんばかりに猛った一物をぼろんと引っ張り出し、咲野子の正面にどっかと立つ。
「おお、おおお……」
 野犬の遠吠えみたいな声でうなりながら、ごしごしと手淫を始めた。
「おら、顔出せ!」
 潰すように咲野子の上半身を机に押しつけると、
「おぉ、おぉお、うぉおおおっ……」
 びきびきと太い青筋の立った剛直を顔の前に突きつけ、さらに早い速度で手を上下に激しく動かしていく。
「さ、咲野子、咲野子、咲野子、咲野子おおおおっ……うっ!」
 ほどなく、発射。
「き、きゃっ!」
 同時に、白濁のシャワーを顔いっぱいに浴びせかけられた咲野子が甲高い悲鳴をあげた。
「ふう、出た出た。昔は休み時間にトイレでフィニッシュだったからな。ようやく本人の顔にぶちまけてやることができたぜ。お、いい感じにぶっかかったな。よーし」
 なおも衰えることのない一物をぬっと近づけると、露木は絵でも描くような動きで咲野子の顔面にべたべたと生臭い精子を塗りたくり始めた。
「ほい、ほい、ほい、ほぉれ」
「っ……ぅ……」
 極太のペニス筆がリズムよく揺れるたび、端正に整った美しい顔に白子の化粧がこってりと施されていく。
「ひ、酷いよ、あんなの……」
 真穂はそう呟くと、正視にたえないといった様子で辱められる母からそっと目を背けた。
「っ……くっ……」
 一方、隣に立つ雅文はといえば、自分のシャツの裾を思い切り、ちぎれそうなほどに引いてただひたすら屈辱を耐え忍ぶことしかできない。


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[ 2016/11/13 16:50 ] 奪われた女たち ある妻と娘の場合 | TB(-) | CM(0)

奪われた女たち――ある妻と娘の場合――・6

「へへ、そっちもだいぶ発情してきたようだな。スケベなメスの匂いがぷんぷんするぜ」
 露木はじっとりと汗ばんだ咲野子のうなじにべろりと一つ舌を這わせると、
「よし、このまま抜かずにもう一発だ」
 今度は逆方向に身体を反転させ、上になった咲野子の股に腕を挟んで二本の足を高々と持ち上げてみせた。
「そら、よっ!」
「あ、あぁあっ!」
 広げた大股と、それを貫く屹立した肉塊。
 ぐちょぐちょと湿った音を立てる結合部をドアの向こうへと見せつけるような体勢で、再び抽送が始まる。
(ま、まだやるのか……)
 雅文は青ざめた顔で、瞬きもせずに二人のまぐわいを見つめた。
 薄暗い部屋にぼんやり浮かぶ咲野子のヴァギナは、精液と愛液の混ざった汁を泡立てながら初めて味わう性の悦びを貪るようにひくひく蠢いている。咲野子の肉体が露木の凶悪な男根を受け入れ、めくるめく快感を得る糧としていることは、もはや誰の目にも明らかに思えた。
「ひっひ。澄ました顔して、実はとんでもない淫乱女だな、お前。もうすっかり俺のこいつになじんでやがる」
 楽しそうに言葉でいたぶりながら露木が乳房を乱暴に揉みしだくと、
「あ、んっ……!」
 吐息を思わせる咲野子の喘ぎに、痺れるような快楽の香りが混ざった。
「そら、そら、そらっ!」
「んっ、んぁんっ、あぁんっ!」
 双丘をわしづかみにされたまま、ぐぼぐぼと音がするほどしつこく女の穴を突かれるうち、咲野子の声色はだんだんと濃い享楽の気配を帯び始める。
「へへ、今度はこっちだ」
 露木は咲野子を起こしてろくろのように回すと、前向きの騎乗位へと体位を変えた。
「自分で腰を振ってたっぷり搾り取ってみせろ、そら」
「あ、あぁんっ!」
 せっつくように真下から突き上げられた途端、咲野子が堰でも切ったようにぐりんぐりんと激しく腰を動かし出す。
「うお。すげえな、これ」
 露木が気持ちよさそうに両目を細めた。よく見れば、何度も深く呼吸をして、どうにか湧き起こる射精感をなだめすかしているようだ。
(咲野子があんな……あんな風に……)
 雅文が悔しそうな顔で、ぎゅっと唇を噛んだ。
 男の固いペニスを胎内に飲み込み、食らい尽くすようにしごき上げる咲野子。
 これまでずっと眠らせていた獣の性を解き放ったその姿は、自分がいくら交わっても決して拝むことのできなかったもの。まさしく未知の光景に他ならなかった。
「そら、出すぞ! 全部受け止めろ! いいな!」
「あ、あんっ! あ、あ、あ、あっ! あぁんっ!」
 小刻みに天を突いてラストスパートをかける露木に、咲野子が前のめりの体勢で尻肉を強く叩きつけて応じる。
「くっ! くぁっ!……あっ、あぁっ……!」
 露木が最後の大放出を果たした。
「あっ! あぁっ!……んっ、んぁあっ……!」
 胎内に白い花火をどくどくと打ち上げられた咲野子が、電流でも浴びたようにびくびくっと身体を硬直させる。
(あ、ああ……また……)
 暗澹とした絶望感に襲われる雅文をよそに、寝室内はそれまでの激しい衝突音が嘘のような気怠い静寂に包まれた。
「ふぅ」
「あ、あう……うぅ……」
 射精の余韻に浸る露木の上で、咲野子は動くことができずにいた。強烈な絶頂感にすっかりあてられてしまったのか、ペニスも抜かず、ただぴくぴくと、陸に打ち上げられた魚のように身悶えるばかりだ。
「へっ、まあいいだろう。とりあえず、娘には手を出さないでおいてやるよ」
 起き上がった露木が、咲野子の髪を軽くなでつけながら、どす黒い笑みで歪んだ唇を耳元に近づけた。
「学園のアイドルだったあの咲野子を好きにできる。このシチュエーションだけでしばらくは十分興奮できそうだしな」
「あ、ありがとう……ございます……今後も精一杯、ご奉仕させて……いただきます……」
 もつれる舌を必死に回して、咲野子がたどたどしく露木に謝辞を述べる。
(さ、咲野子……咲野子……)
 ドア一枚を隔てた廊下では、雅文がなすすべもないまま、まるで制御を失った機械のようにがたがたと身を震わせていた。


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[ 2016/11/11 11:47 ] 奪われた女たち ある妻と娘の場合 | TB(-) | CM(0)

奪われた女たち――ある妻と娘の場合――・5

「ふう……」
 おそらく大量に射精したのだろう。露木がすっきりした顔で、なおも絶頂の余韻に身悶える咲野子の横に転がる。
「へっへ。年の割にはいいマ○コしてんな。出す時にこう、きゅって締めつけてきやがった。お前、本当は嬉しがってんじゃねえの? ああ、もしかしてあの旦那のチ○ポじゃ足りなくて欲求不満だったとか」
 仰向けのままにやついた顔だけを咲野子に向けると、都合のいい軽口をぺらぺらと並べた。
「……も、もういいでしょう? これで、終わりにしてください」
 侮辱をやり過ごすと、咲野子は身体の震えを懸命に抑え込みながら露木に交渉を仕掛ける。
「は? 何言ってんの?」
 咲野子の言葉をろくに聞きもせず、露木がふんと鼻で笑った。
「たったの一回なんかで終わるわけないじゃん。このところどこかの誰かさんが無駄に答えを引き延ばしてたせいですっげえ溜まってるし」
 嘲るような声で「どこかの誰かさん」を強調すると、すぐさま身体を起こして再び咲野子の女体にまとわり始める。
「分かったらさっさとこっちにケツを向けろよ、ほら!」
「や、きゃっ!」
 柔道の寝技を思わせる動きで咲野子を引っくり返すと、腰を持ち上げて四つん這いの体勢をとらせた。
「もっと上げろよ。入れらんねえだろ」
 脅すように言いながら、咲野子の尻をぺしぺしと叩く。
「は、はい……」
 咲野子が観念したようにおずおずと尻を持ち上げ、二つの秘穴を露木の前に晒した。綺麗にすぼまった菊門の下で膣の中を逆流してきたザーメンがどろりとこぼれ落ちるさまが、何とも卑猥に劣情をそそる。
「ひっひ。いいざまだな。いつもお高くとまってたあの咲野子が、空気以下の扱いだった男にケツ穴晒してマ○コから精子を垂れ流してやがる」
 口角を釣り上げて下卑た笑いを浮かべると、露木はふと何かを思いついたように身を屈め、咲野子の耳元にぼそぼそと囁きかけた。
「そ、そんな……そんなこと!」
「あぁ? 精一杯奉仕するんだろ? だったらこれくらいのこと、やって当然じゃねえか」
「っ……」
 咲野子は訴えかけるような目で露木を見つめたが、自分の意思を一顧だにすらしない相手にそんな行為は無意味と悟ったのか、ぐっと感情を飲み込んで右手を己の股間へと伸ばす。
「ど、どうぞ……」
 細くしなやかな人差し指と中指が、鮮やかな桃色に染まる女の入口をくにゅりと開いた。
「さ……咲野子のはしたない淫乱マ○コを、つ、露木様の立派な……お、おチ○ポで、お埋めください……ませ」
 羞恥と屈辱で顔を真っ赤にしながら、与えられた台詞を最後まで言い終える。
「ひっひ、そうそう。精一杯やりますとかほざくなら、最低でもそれくらいは言えないとな」
 満悦の表情でぺろりと一つ舌なめずりすると、露木は腰をぐい、と前に突き出した。
「まあ、あの咲野子のおねだりだしな。しょうがないから入れてやるか」
 もったいぶった調子でそう言うと、目の前のよく熟れた牝穴を押し開くように、ぬらぬらと黒光りした肉棒をねじ込んでいく。
「ん、んんっ……!」
 腹の底を突き上げられるような圧迫感に、咲野子が苦しそうな表情で息を詰まらせた。
「おお、こっちからもいいな。中のひだがみっちり吸いついてきて、抜こうとしたらしつこくまとわりついてきやがる」
 味わうような動きで腰を振りながら、露木は咲野子の中をじっくり侵食していく。
「あっ、あんっ、んっ、やっ……」
 骨ばった男の太腿が打ちつけられるたび、やや小ぶりではあるがぱんと身の詰まった熟尻がぷるぷると細かく波を打った。
「ひっひ。それにしてもいいケツしてやがんなあ。白くて丸くて、柔らかくてよ」
 露木が咲野子の尻を、餅でもこねるような手つきですりすりとなで回す。
「ほんと、こんなエロいケツ見てたらなんだかムカついてくるよなあ」
 不気味な薄笑いを浮かべたかと思うと、教室で意見を発表する時のように、ゆらりと右腕を上げた。
「なあ、おいっ!」
 シミ一つない咲野子の尻っぺたに、痛烈な平手打ちが浴びせられる。
「ひいっ!」
 突然の激痛に、咲野子が喉を引き裂かれでもしたかのような悲鳴をあげた。
「お、いい鳴き声だ! ほら、もっと鳴け! そら! そら! そら! そらぁ!」
「ひっ! ひぃっ! いや、いやああぁっ!」
 調子に乗った露木が執拗に往復ビンタを食らわせると、咲野子の臀部はみるみるうちに朱に染まり、まるで猿の尻のような見た目へと変わってしまう。
「出すぞ、出すぞ! また中に出すぞ、おら!」
 自分の手形で埋め尽くされた咲野子の尻に興奮が高まったのか、露木は大きく足を開くと、膝を直角に曲げた姿勢で本気の挿入を始めた。
「ひ、んっ! んぁあっ! なっ、中は! 中はあぁあっ!」
「おらおらおらおらっ……おらぁっ!」
 髪を振り乱して抵抗する咲野子に何ら構うことなく、一方的なピストンでどくどくと膣内に精を放つ。
「ひひ、もうちょい、と」
 さらに背中の上にかぶさって寝バックの体勢になると、残り汁を注ぎこむようにかくかくと腰を動かし、いかにも気持ちよさそうな顔で下品に小鼻をひくつかせた。


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[ 2016/11/09 18:08 ] 奪われた女たち ある妻と娘の場合 | TB(-) | CM(0)

奪われた女たち――ある妻と娘の場合――・4

「ぐふ、ぐっふふ」
 喉の奥からこみ上げてくるような気味の悪い笑い声をあげると、露木は咲野子の全身に舌を這わせ始めた。
「んっ……んん……あぁん……」
 白磁の名品を思わせる咲野子の流麗な肌が、顔から爪先に至る隅々まで、べたついた唾液でねっとりと汚されていく。
「それっ」
 マーキングを施し終えると、露木は荷物でも扱うように咲野子をベッドへ放り捨てた。
「ほら、さっさと股を開け」
 仰向けに転がった咲野子を見下ろしながら、ぞんざいな口調で言い放つ。興が乗ってくると言葉が荒れるタイプなのか、さっきまでの慇懃な様子はもはや跡形もなく消え去っていた。
「っ……ぅ……」
 恥辱に満ちた呻き声を漏らしながら、咲野子が自分の両膝を裏から抱えて、ゆっくりと女の秘部をさらけ出す。
「お、おお、おおお……」
 細い目をぎらつかせた露木が、猛烈な勢いで咲野子の女陰にむしゃぶりついた。
「こ、これが咲野子の、咲野子のマ○コ。やっとだ、やっと見てやったぞ。何百回も何千回も想像してきたマ○コを、ついに見てやったぞ。ふっ、ふひ、ふひひっ」
 耳障りな甲高い笑い声をあげながら、やや色素の濃い肉襞を長い舌でかき分け、奥へ奥へと侵入していく。
「あっ……んっ……んんっ……」
 咲野子が小さく喘ぎながら、首を何度も左右に振った。身体こそまだ強張っているものの、感度が徐々に上昇しつつあるのは、その仕草から十分窺い知ることができた。
「ひっひ。さあ、入れるぞ、入れてやるぞ。ひひ、うっひひ」
 辛抱たまりかねたように、露木が素早くパンツを脱いで咲野子の上にのしかかった。
「ふんっ!」
「あ、あぁんっ!」
 熱くたぎった男の剛直がぶすりと突き刺され、甘いメスの嬌声が寝室内にこだまする。
「ふはっ、ふははっ! やった、やったぞ! ついに咲野子を、あの稀崎(きざき)咲野子をものにしてやった! やったやった! ざまあみやがれ!」
 湧き上がる喜びを隠しもせず、露木は咲野子を旧姓で呼びながら激しく突いた。
「ふっ、ふんっ、おらっ、おらあっ!」
「あっ、あんっ、あぁっ、あぁっ!」
 独りよがりの乱暴な抽送が繰り返されるたびに、外向きにつんと尖った咲野子の乳房が波を打って小刻みに揺れる。
「どうだ? 俺のは。旦那のよりいいだろ?」
 露木が少しペースを落としてドリルで穴を拡げるように腰を回すと、
「ふ、うぅんっ……!」
 咲野子は吐息のような声音でそれに応えた。
「あ? 何だって? ちゃんと言ってみろ、おら」
 挿入を維持したまま、露木が咲野子の敏感な肉豆をひねり潰すようにきゅっとつまむ。
「ひっ、ひいぃっ! い、いいです! あの人のより、ずっといいです!」
「そうだろうそうだろう! サイズも硬さも、この俺があんなフニャチン野郎なんかに負けるわけないよな! ははっ! はははっ!」
 咲野子の双乳をわしづかみにして、いまだ若々しい弾力にあふれるその柔らかさを思う存分満喫しながら、露木は勝利の雄叫びでもあげるように大声で笑った。
「ぐっ……!」
 罵詈雑言を叩かれた雅文が、悔しそうに奥歯を噛みしめる。
 実際、露木の一物は豪語するだけのことはあった。太さも長さも平均的なサイズをはるかに上回るその肉塊は一見するとグロテスクな怪物のようで、お粗末なペニスがコンプレックスの雅文としてはいやがうえにも劣等感をかき立てられてしまう。
「そら、このまま中に出すぞっ!」
「え、い、いやっ! 中は、中はだめですっ!」
 露木の宣言に、咲野子が血相を変えて腰を引きにかかった。
「うるせえっ! 生中出しの感触が分かんなきゃ試食にならねえだろうが!」
 家中に聞こえるような大声で叫ぶと、露木は咲野子のくびれをがっちりつかみ直し、剛直をさらに膣の奥深いところへと突き立てていく。
「おら、おら、おら、おらぁっ!」
「ひっ! ひぐっ! んひぃ! んあぁっ!」
 ガンガンガンと音でもしそうなほど強く、荒く、咲野子の中が徹底的に蹂躙されていった。
「おお、おおっ、おおおおおっ……ふしゅっ!」
 不意に、露木の動きが急ブレーキでもかかったかのようにがくんと止まる。
「あっ! あんっ! あぁあんっ!」
 同時に咲野子の背中が浮いて、しなった身体が引きつるようにびくびくと震えた。
 二人の間に何が起きたかは、一目瞭然。
(あ、あいつ、本当に中に……!)
 雅文は、身体にある全ての器官がぐらぐら煮えたぎるような感覚に襲われた。怒りに屈辱、絶望と無力感。様々な感情が混沌として、早鐘のように鼓動を鳴らす。


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[ 2016/11/07 11:38 ] 奪われた女たち ある妻と娘の場合 | TB(-) | CM(0)

奪われた女たち――ある妻と娘の場合――・3

「ふふ。こいつはなかなかいい眺めだ」
 優越感に満ちた表情でベッドから下りると、露木はつかつかと咲野子に歩み寄り、形のいい頭にどっかと右足を乗せた。
「っ……!」
「ほら、もっとちゃんとこすりつけろよ。ほら、ほら、ほら、ほら」
 屈辱に顔を歪める咲野子を見下ろし、嗜虐の笑みを満面にたたえながら、汚い足で押し潰すように何度も何度も後頭部を踏みつけにする。
「ぐっ……ぬっ……!」
 雅文は、沸騰した血液が頭に逆流してくるのを感じた。今すぐ部屋に飛び込んで露木を殴り飛ばしてやりたいという衝動が、胸の奥でマグマのようにたぎる。
(だ、ダメだ! こらえろ!)
 両手で自分の腿をがっしとつかみ、上から押さえつけるように握りしめた。
 露木を自宅に泊め、その間に交渉を持ちかけると言い出したのは他ならぬ咲野子なのだ。
『真穂のためですから』
 咲野子は冷たくそう言ったが、言葉の裏に別な意味が隠れていると気づかぬほど薄っぺらな夫婦生活を送ってきたつもりもない。
 長い間連れ添った妻として、どうにか救いの道を探ろうとしてくれている咲野子の思いを、夫である自分がぶち壊しにするわけにはいかなかった。
「へえ、これでも怒りませんか。いやいや、娘を思う母の愛、実に感動的でございますね」
 茶化すように言いながら、露木がゆっくりと足を床に戻した。
「では、その美しき母性愛に免じて、一つ提案して差し上げましょう」
「……」
 咲野子がちらりと、上目遣いに露木を見やる。
「奥さんはとりあえず一晩、僕に奉仕をしてください。その内容に三千万の価値があると判断すれば、ご希望通り全てをチャラにしてあげます。そこまではいかなくても、場合によっては奥さん一人の労働力で返済する契約に変更するかもしれません。まあ、要は奥さんを試食したその結果しだい、というわけです」
「……わたしに……わたしにできることなら、何でもします」
 これ以上の譲歩は引き出せないと悟ったのか、咲野子は神妙な声で言った。
「ふふ、いい心がけです。では、早速身体を見せてもらうことにしましょうか。脱いだら気をつけをして、名前とスリーサイズ、あとカップサイズも言ってください」
 濁った両眼に陰険な喜色を漂わせながら、露木が咲野子に命令を下す。
「は、はい……」
 咲野子は手を震わせながらネグリジェを脱ぎ捨てると、言われた通りの姿勢で口を開いた。
「実原……咲野子です。う、上から、八十六、六十二、八十五。カップはD……です」
「ふーん」
 露木は身体を屈めると、ほんのり脂の乗りかかった咲野子の腰回りをしげしげと眺めた。
「この辺ちょっとサバ読んでる気もしますが、まあそれくらいはよしとしてあげましょうか」
 舌を出すと、先端をれろれろと動かし、下腹部にうっすら残る妊娠線を軽くなぞる。
「うっ……」
 おぞましい感触に、咲野子が眉間に深いしわを寄せながら固く瞼を閉じた。
「ふん。味はまあまあ、悪くなさそうですね」
 そう言って背筋を伸ばした露木が、咲野子のあごをつかんでぐいと引き寄せる。
「ほら、舌を出して」
「ん……」
 微かな躊躇の色を残しながら、咲野子が薄紅の舌先をちろりとのぞかせた。
「ふっ」
「う、んんっ!」
 狭い入口を強行突破するように舌をねじ込まれると、咲野子はたまらず口を割ってしまう。
「ふ、ふんっ、ふぅうっ……」
「ん、んんっ、んぐっ……」
 ねっとりと濃厚な、唾液の交換が始まった。
 二本の舌が、まるで意志を持った別の生き物みたいにうねうねと絡み合う。ぴちゃぴちゃと粘っこい水音はいやが上にも興奮をかきたて、夫婦の寝室をさらに淫猥な場へと変貌させた。
(あ……ああ……)
 雅文はドアの裏側にへばりついたまま、妻の唇が強奪されていくさまを凝視していた。
 握り拳がわなわなと震える。胸が苦しく、息は詰まった。脇の下に一筋、また一筋と流れる冷たい汗の感触だけが、気持ち悪いほどはっきり脳髄の奥に伝わってくる。
(咲野子の唇が、あの柔らかくて瑞々しい唇が、あんな男に……)
 呆然と立ち尽くしたまま、棚の上にある写真立てを見つめた。
 飾られているのは、純白のウェディングドレスに身を包んだ咲野子と似合わないタキシード姿の自分が誓いの口づけを交わしている、人生最高の瞬間を記録した一枚。
 あの日、雅文は幸せだった。
 咲野子という素敵な女性が、ずっと自分の傍にいてくれる。そう考えただけで頭はふやけ、身体はとろけてしまいそうになった。何もかもがバラ色で、これから先の人生、いいことしか起こらないような気分にすらなったものだ。
 それが、今は――。
「ふう……」
 ひとしきり咲野子の口内を貪り尽くすと、露木は満足げな顔でずるりと舌を抜いた。新月を思わせる弧を描いた細い唾液の筋が、糸を引くように二人の顔をすっとつなぐ。


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[ 2016/11/05 16:33 ] 奪われた女たち ある妻と娘の場合 | TB(-) | CM(0)

奪われた女たち――ある妻と娘の場合――・2

 全員がそれぞれの床について、本来ならすっかり寝静まっているはずの時間帯。
「……」
 淡い紫色を基調としたシックなデザインのネグリジェを身にまとった咲野子が、露木の眠る夫婦の寝室へと歩を進める。
 入り慣れた部屋の前に立つと、一度雅文を振り返ってから、小さく二回ドアを叩いた。
「あの……少し、よろしいですか?」
 ほどなく入口が開き、咲野子が深い闇の奥へと吸い込まれていく。
「くっ……!」
 直後、雅文はリビングに敷かれた布団からがばっと跳ね起きると、足音と息を殺して自分と妻の寝屋へと忍び寄った。
 何ができるわけでもないが、だからといって何もせずに壁とにらめっこしたまま悶々と夜を過ごすなど、とてもじゃないが耐えられそうになかった。
(……あれ?)
 咲野子が密室を避けたのか、ドアは僅かに開いていた。
 常夜灯だけをつけているようで中は薄暗いが、それでも様子を窺うことは十分に可能だ。
 これ幸いとばかりに、雅文は細い隙間に目を押しつけて室内を覗き見る。
「どうかされましたか?」
「その……返済の不足分について、なんですけど……」
 裸の上半身にボクサータイプのパンツ一丁という格好でベッドに寝そべる露木に、咲野子は少し距離を置いた壁際で両手を前に重ねながら、探るように切り出した。
「今晩、この一回だけ、わたしを好きにしてください。それで、全てを……」
「チャラにしろと?」
 露木はさも驚いたというように目をむくと、大仰に肩をすくめてくっくと笑う。
「何を言い出すかと思えば、それはまたずいぶん図々しいお願いですね。一晩三千万ですか。もしかして奥さん、普通の主婦に化けたとんでもない超高級娼婦だったりします?」
「そ、それが無理でも、返済はわたしが二人分します。ですから……」
「どうか娘だけはお助けください、と」
 言葉を遮って結論を述べる露木に、咲野子はぺこりと頭を垂れて同意と依願を示した。
「二人分って、簡単に言いますけどね」
 露木が人を小馬鹿にしたような薄笑いを浮かべる。
「自分の分に加えて、若い娘さんの代わりもってことでしょ? それはちょっと厳しいんじゃないですかね? 体力的にも、スペック的にも」
 そう言うと、咲野子の頭頂から爪先までをじろじろと、粘っこい目つきで眺め回した。
「だ、大丈夫です。元々体力には自信がありますし、身体だって娘にはまだまだ負けません。ですからどうか、どうかお願いします。わたし、精一杯やりますので」
「……ふーん、そうですか。そういえば運動神経も抜群でしたもんねえ、奥さん」
 昔を思い出すような遠い目でぼそっと呟いた瞬間、露木の双眸が、何かスイッチでも入ったようにぎらりと妖しく光る。
「でもそのわりには、さっきから全然精一杯な感じがしないんだよなあ。あんたの態度」
「ど、どういう……ことですか?」
 相手の雰囲気が一変したことを察して、咲野子の口調が僅かに怯んだ。
「人に何かを頼むならそれ相応の振る舞いってものがあんだろ、ってことだよ」
「!」
 高圧的な言葉遣いでほのめかされた露木の意趣を理解して、咲野子が怒りをこらえるようにきゅっと唇を引き結ぶ。
「……お……お願い、します……」
 プライドと腰を同時に折り曲げ、露木に向かって深々と頭を下げた。
「あー、まだ頭が高いなー」
 露木はわざとらしい棒読みで咲野子の誠意を全否定すると、
「そうだなあ……例えばしおらしく三つ指ついて額を床にこすりつけてる女とか、結構いいと思うんだけどなあ、俺」
 続けて傲慢の極みのような申し出をぽんと目の前に放り捨ててみせる。
「み、三つ指で額を床に……!? そ、そんなこと、できるわけが……!」
 耐えがたい恥辱の提案に、咲野子はとうとう声を荒げて不快感をあらわにした。
「あ、そう。まあこっちは、やんなきゃやんないで別にいいんだけど……どうする?」
 もってまわった口調で、露木がにやついた顔を咲野子に向ける。そこに漂うのは、絶対的に優位な人間が時として放つ、腐ったハラスメントの臭いだ。
「……」
 たっぷり十秒ほどためらってから、咲野子がゆっくり動き出した。
 足を折り曲げると、正座の状態から膝の前に両手を置き、頭を下げる。ついた指はそれぞれ親指と小指を除いた三本ずつ。抵抗の意はないと相手に示す礼の所作だ。
(す、すまない、咲野子……俺が、俺さえしっかりしていれば、こんなことには……)
 他人を信じるあまり、軽率に連帯保証人を引き受けてしまった。莫大な借金を抱えたことを会社に知られてリストラされ、次の仕事探しもままならない。挙句の果てには自分の不始末を尻ぬぐいさせるために、こうして最愛の妻を奈落の底へと蹴り落としている。
 あまりにも情けない己への嫌悪感に、雅文は扉の前で胸をかきむしりたくなった。


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[ 2016/11/03 12:29 ] 奪われた女たち ある妻と娘の場合 | TB(-) | CM(0)