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実原家のリビングには、露木が持ち込んだ学校用の机と椅子が置かれていた。
「っ……」
何ともやりにくそうな顔で座席についているのは、高校のセーラー服に身を包んだ咲野子。
さすがに女子高生を名乗るには少々苦しい外見だが、体型には全くといっていいほど変化がないようで、およそ二十年ぶりに袖を通したという制服も見事に着こなしている。
咲野子が初めて露木に抱かれた日から、一ヶ月。
あれ以来、露木はほとんど無尽蔵とも思える精力で、獣欲の赴くまま咲野子を犯し続けた。
夜毎の寝室はもちろん、風呂場にリビング、キッチンに玄関。
雅文がいようが真穂に見られようがそんなことは気にも留めずに、家の中のあらゆる場所で咲野子の熟れた身体を徹底的にしゃぶり尽くした。
「よーし、じゃあぼちぼち趣向を変えてみるか」
爛れた日々が続き、さすがにノーマルなセックスにちょっと食傷気味になったのか、露木は突然そんなことを言い出した。
そうして至ったのが不可解な、それでいて不安ばかりが募るこの状況、というわけである。
(何だっていうんだ……)
雅文は参観者として、真穂と二人で後ろの壁際に立たされていた。
ちなみに、両者とも一切の発言を露木によって禁じられているため、何が起こっても異議を唱えることはできない。
「ふふ。久しぶりに見たが、やはりその制服がよく似合うな、咲野子は」
スーツ姿の露木が満足そうに頷いて、ゆっくりと咲野子の後ろに回った。
「おお、この匂い、この匂い」
首筋に顔を近づけると、犬みたいにくんくん鼻を鳴らしながら、女性特有の甘やかな芳香を念入りに堪能する。
「言いつけ通り昔と同じ状態にしてきたようだな。今の香水も悪くはないが、やっぱりお前はこの匂いが最高だ」
そこまで言うと、露木が何か思い出したようにそういえば、と言葉をつなげた。
「一度、お前の後ろの席になったことがあったな。あの時はズボンのポケットに穴を開けて、授業中ずーっとチ○ポをしごいてたっけ。ちょうど夏服でよ。鼻をくんかくんかいわせながら透けブラだの袖から見える腋だのをオカズに延々とこすりまくるんだ。あんまり毎日やるからしまいには裏筋がミミズ腫れみたいに赤くなっちまってさ。いや、懐かしい懐かしい」
「……」
何とも陰湿な武勇伝を自慢げに語る露木に、咲野子は氷のような無表情で応じた。
「うぅ……」
一方雅文の横では、真穂が心底気持ち悪そうな声をあげながら、まるで汚物でも見るような表情で居心地悪そうに身体をもぞつかせている。
「あの頃はただ後ろから見て、匂いを嗅ぐだけだったが……」
露木の骨ばった手が咲野子のしなやかな御髪をかき上げ、蛇のような舌がやや薄い耳たぶをちろちろとねぶった。
「今はこうして触れることができる。自由に、好きなように扱うことができる」
「ん、んっ……」
弄ばれる嫌悪を抑え切れないように、咲野子がもじもじと左右に身をくねらせる。
「へへ、いい気分だな。ほんと、いい気分だ」
そんな咲野子の態度さえも興奮の燃料に変えると、露木は濁った目を不気味に輝かせながらズボンのチャックを勢いよく下ろした。
「ひっひ。こっちもあの頃みたくぎんぎんになってやがる」
はち切れんばかりに猛った一物をぼろんと引っ張り出し、咲野子の正面にどっかと立つ。
「おお、おおお……」
野犬の遠吠えみたいな声でうなりながら、ごしごしと手淫を始めた。
「おら、顔出せ!」
潰すように咲野子の上半身を机に押しつけると、
「おぉ、おぉお、うぉおおおっ……」
びきびきと太い青筋の立った剛直を顔の前に突きつけ、さらに早い速度で手を上下に激しく動かしていく。
「さ、咲野子、咲野子、咲野子、咲野子おおおおっ……うっ!」
ほどなく、発射。
「き、きゃっ!」
同時に、白濁のシャワーを顔いっぱいに浴びせかけられた咲野子が甲高い悲鳴をあげた。
「ふう、出た出た。昔は休み時間にトイレでフィニッシュだったからな。ようやく本人の顔にぶちまけてやることができたぜ。お、いい感じにぶっかかったな。よーし」
なおも衰えることのない一物をぬっと近づけると、露木は絵でも描くような動きで咲野子の顔面にべたべたと生臭い精子を塗りたくり始めた。
「ほい、ほい、ほい、ほぉれ」
「っ……ぅ……」
極太のペニス筆がリズムよく揺れるたび、端正に整った美しい顔に白子の化粧がこってりと施されていく。
「ひ、酷いよ、あんなの……」
真穂はそう呟くと、正視にたえないといった様子で辱められる母からそっと目を背けた。
「っ……くっ……」
一方、隣に立つ雅文はといえば、自分のシャツの裾を思い切り、ちぎれそうなほどに引いてただひたすら屈辱を耐え忍ぶことしかできない。
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