「ほっ、と」
気合いを入れるようにひと声かけると、両腕に希恵子の太股を抱える。
「さ、次はこの格好だ」
完成したのは、対面座位のスタイル。
「時間がもったいないからな。どんどんいくぞ……そらっ!」
「んっ、んんーっ!」
黛の一物に全身の重さを乗せられ、希恵子がのけぞるように背中を反らした。
「ふん、またイッたか。すっかりいやらしい女になってしまったな、希恵子は」
嘲るような口調で、黛が言い放つ。
「ん、ん……そん、な……」
必死に何か言い返そうとする希恵子だが、溶けていく意識の中でまともな言葉を紡ぐことは到底かなわない。
「ふふ」
勝ち誇ったように小さく笑うと、黛は腕に力を入れてさらに強いピストンを始めた。
「んっ、あっ、あぁっ、ああぁっ!」
希恵子が、ほとんど条件反射のように切ない喘ぎ声を絞り出す。
また、中に出されてしまう。
また、イかされてしまう。
また、気持ちよくされてしまう。
(わたし……わた、し……)
もう、止まらない。
「あっ、あんっ、あぅんっ、あっあっあっあっあ!」
容赦なくずんずん突き上げてくる黛の腰に両足を、そして首には両腕を絡みつかせながら、希恵子は何かを求めるように嬌声を奏で、何度も小刻みに身体を揺らした。
「……」
そんな希恵子の様子をじっと観察していた黛が、不意に腰の動きを早める。
「ふ、ふっ、ふん、ふんっ!」
希恵子の尻肉をがっしとわしづかみにすると、まるでオナホールでも使っているかのように粗雑で乱暴な出し入れをずぼずぼと繰り返した。
「ほら、誰の何が好きなんだ! どうしてほしい! 言ってみろ、希恵子!」
荒々しい声で、黛が質問する。
「あぁんっ! 匡一さんの、オチンチンが、好きぃっ! 出して! 中に、出してえぇっ!」
希恵子が、ずんずんと腰を上下させながら答えた。
「いいだろう! またたっぷり出してやるぞ!……つぁっ!」
黛が怒涛の勢いでフィニッシュまで持ち込む。
「ん、んあぁっ、んんっ、あああああーーーっ!」
同時に、希恵子の膣が黛の全部を吸い尽くそうとするようにぎゅうっと締まった。
何秒かが、過ぎて。
「ふう……」
「ん、んん……」
頂点に達した男と女の興奮が、徐々に緩やかな倦怠へと変わる。
「……」
オーガズムにひくつく希恵子のヴァギナと、射精を終えてもなお屹立する自分のペニス。
その隙間からどろりとこぼれた白濁を、黛は怖いほどに静かな感情のない目で、ただ黙って見つめていた。
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