「ふふ」
唇の片端だけを上げて笑いながら、黛が力のこもった抽送を始める。
「この家でも色々試したが、結局夫婦の寝室が一番みたいだな。私も興奮するが、それ以上に希恵子の穴の具合いがとてもよくなる」
ますます硬さを増した剛直を抜き差ししながら、希恵子に向かって下品な分析結果を滔々と語りかけた。
「……」
気まずそうに頬を赤らめながらも、希恵子はとにかく無言を通す。
認めたくないが、黛の言ったことは完全に事実であった。
希恵子が今日最も強烈な快感を味わった場所は、間違いなくこの狭い夫婦の寝室。
黛への嫌悪感や、和臣への罪悪感が衝動の正体だと思いたかったが、あまりにも正直すぎる身体の反応は決してそれを許してくれなかった。
「ふっ、ふっ、ふっ、ふんっ!」
ほとんど底なしとも思える精力を全身にみなぎらせながら、黛がなおも激しく腰を動かす。
「んっ、んんっ、うぅんっ、ああぁっ!」
希恵子の膣内に伝わってくるのは、射精を予感させる、むくむくとグロテスクな蠢き。
黛に抱かれ、何度となく中に出されるうちにすっかり身体に染みついてしまったその感覚は、希恵子にとってもはやごく自然な、当たり前のものでしかなくなっていた。
「そら! イくぞ、希恵子!」
黛が言い放つ。
「んっ! んんっ! き、きて! 匡一さん! きてええぇっ!」
希恵子が黛の身体に手足を巻きつけ、ぴったりと隙間なくお互いを密着させた。
「ふんっ!」
女陰の奥深くに精を放つ黛と、
「あ、あっ、あああああぁぁっ!」
蕩けた表情を浮かべながら派手に叫んで気をやる希恵子。
しばらく二人の動きが止まって――やがて、身体が離れる。
「ん、んん……い、いぃ……」
「……」
四肢を投げ出し、いまだエクスタシーの余韻も冷めぬままに呻く希恵子を、黛はどことなく感情を殺した目で静かに見つめた。
「……ふん」
鼻で一つ息を吐くと、射精したばかりのペニスを押し込んでまたもや希恵子の中を荒らしにかかる。
「んんっ」
声を震わせる希恵子の腰を持ち上げると、片手で尻をつかみ、もう片方で背中を抱きながら手荒に身体を起こした。
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