「どうしました?」
「い、いえ……」
せっつくような黛の問いにそれだけ返すと、希恵子が自分の足元をじっと見つめる。
でも、仕方が、ない。
(ごめんなさい、和臣さん。ごめんなさい……)
心の中で夫に懺悔の言葉を繰り返しながら、畳の上にそっと足を置いた。
「さ、早く用意してくれ、希恵子」
「……はい。匡一……さん」
唇を噛み締めながら憎き男の名を呼んで応じると、希恵子は押し入れから自分の使っている布団を出し、のろのろと床に広げ始める。
「……」
悔しくても、情けなくても、惨めでも、もはや何もかもが手遅れ。そう自覚すればするほど希恵子の動きはますます重たく、鈍くなっていった。
「終わり、ました……」
ようやく布団を敷き終え、そのまま床に座り込んでいる希恵子に、
「ふん」
いつの間にか裸になっていた黛が、上からどっかとのしかかる。
希恵子の身体を覆う薄っぺらなエプロンを瞬く間に引っぺがすと、そのままごろんと布団の上に押し倒してみせた。
「ふふ」
希恵子の頬に、何度か唇をつける。
「ん、んんっ……」
希恵子の口から、微かな喘ぎ声が漏れた。相変わらず不快な感触だが、もうすっかり慣れてしまったのが何とも哀しい。
「そら」
骨ばった黛の手が、希恵子の胸にしゅっと伸びた。
「う、うぅんっ!」
これまで幾度となく揉まれ、しゃぶられ、弄られてきた乳房。その柔らかな肉塊が、またも黛によってぐにぐにと形を変えられていく。
「まあ、こんなものかな。じゃあ、開くように足を抱えて」
「……はい」
黛に言われるまま、希恵子がおずおずと太股を持ち上げ、ぱっくりと陰部をさらけ出した。
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