羞恥心にわずかな怒りが入り混じる千織の目を、龍星が上からじっと見下ろす。
「う、うぅ……」
呻くような声をあげながら、千織が両膝の裏に手を挟んだ。おずおず太股を持ち上げると、黒光りした陰部をぱっくり龍星の前にさらけ出してみせる。
「わ……」
凍った扉をこじ開けるように、口を開いた。
「わたし、笹井千織は……今から龍星くんの立派なオチンチンを入れてもらって、家族の前でたっぷり……い、イかせてもらいたいと……思います」
「はい、よく言えました」
満足そうに口元を緩めると、龍星はすぐさま千織を裂くように剛直をねじ込んだ。
「んっ! あっ……んああああっ!」
千織がほとんどケダモノじみた咆哮をあげる。一物が肉孔をめりめり押し開く音が、友樹の耳にまで聞こえてきそうな挿入だった。
「あー、やっぱいいわ、千織さんの中。ぷりぷりの肉がうにゅうにゅっと絡みついてきてさ。動かなくても出ちまいそう」
わざと下品な擬音を選んで言うと、龍星は腰を浮かせて本格的な抽送を始めようとする。
「り、龍星!」
待ったをかけるように、友樹が叫んだ。
「お前、本当に……本当に、母さんの、こと……」
「もちろん」
一言だけ返すと、龍星はゆっくり、顔だけで振り向いて友樹を見つめた。
「何度も言わせるなよ、友樹。これはお互い合意の関係なんだっての」
恐ろしいほどに冷たく、無感情な目つきでそう吐き捨てる。
「そ、そんな……そんな……」
改めての死刑宣告に、友樹はすっかり言葉を失ってしまった。どうしようもない敗北感が、華奢な身体をぎりぎりと荒縄のように締める。
「俺は本気だ。少なくとも、母親を一人置いて遠くの大学に行くような奴よりはずっとな」
龍星は落ち着いた調子で、しかしはっきりと続けた。
「……」
痛いところを思いきり突かれ、友樹はもはや口を開くことさえもできない。
「……とにかく、だ」
龍星は少し間を空けてから、話を切り替えるように言葉をつないだ。
「大事なのは今、俺と千織さんが愛し合っているっていうこと。それだけさ。まあ、ちょっとセックス方面が充実しすぎてて細かいところが吹っ飛んじゃってるのは問題かもだけどな」
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