「ふっ、んっ、んんっ」
「ん、ちゅ、んちゅっ」
ダンスを踊るように舌を絡ませながら、二人は互いの口を余すことなく舐め尽くしていく。
「ち、千織さん、俺、俺、もうっ……」
キスの間もひたすら動かし続けていた腰を、龍星はさらに激しく振った。こみあげる射精の欲動は、もはや限界寸前にまで膨張していた。
「ん、いいわっ、龍星くん! そのまま、そのまま中に……きてっ!」
「えっ……!?」
龍星は一瞬自分の耳を疑った。千織の口からそんな言葉が飛び出してくるなど、今の今まで考えもしなかったのだ。
「ふ、ふぉおっ!」
たがが外れたのが、自分でも分かった。
常識とか優しさとか、そんなものは全部どこかへ吹っ飛び、あとには純粋な獣の欲望だけが剥き出しのまま残されていた。
「い、イくよ、千織さん! 俺、千織さんの中で、イくよっ!」
肉棒を駆け上がる己の分身たちに急かされるように、龍星が叫ぶ。
「いいわっ、来て! 龍星くん、来て、来てぇっ!」
燃え盛る男の欲望を受け止めようと、千織は膣肉をさらに絞ってその時を待った。
「あ、あうっ……う、うぅっ……」
「あ、あぁっ、ああぁーーーっ!」
身体の芯を引っこ抜かれるような凄まじい射精感とともに龍星が白濁を放出すると、千織はそれにタイミングを合わせるように絶頂を迎え、この日一番の嬌声を上げた。
「あ……」
龍星の回想を遮るように、友樹が部屋に入ってくる。
「……」
何とも言えない複雑な目を、リビングのソファーに座る龍星へと向けた。
(やれやれ)
龍星はそっとため息をつく。
友樹としては、実家のリビングに図々しく居座る同級生が疎ましい心境なのかもしれない。だが、こっちは忙しい仕事の合間に恋人の家を訪れているのだ。長い夏休みがある大学生とは必死さが全然違う。
「千織さんは? もう風呂入った?」
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