NTR文芸館

寝取られ・寝取り・寝取らせなどをテーマに官能小説を書いています

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愛のすきまで交わって・75

「……」
 希恵子が座ったままの姿勢で、のろのろと裸になる。
「ふふ、何度見てもいい眺めですね」
 そう言って小さく笑うと、
「では立って、お尻をこっちに向けてください」
 黛は見下ろすような体勢からやや強圧的な声で命令した。
「っ……」
 後ろを向いた希恵子が、身体を屈めながらそっと黛の前に割れ目を突き出す。
「ふんっ」
 前戯もなしに、いきなりの挿入。
「んんっ!」
 肉厚な一物の感触が膣内を満たすが、希恵子に痛みはなかった。身体の方はもうすっかり、でき上がっていた。
「はは、今日もよく濡れてますね、奥さん。本当、いい穴です」
 そんな言葉を投げかけると、
「さて、と。まずはどこにしましょうかね」
 黛は挿入を外さないよう注意しながら、ゆっくり前に歩き出した。
「んっ……」
 自然、希恵子も歩調を合わせるようによたよたと前進していく。
「はい、こちら」
 腰をひねり、ペニスを方向指示器のように使って希恵子を誘導すると、黛はそのまま台所に足を踏み入れた。
「ふむ」
 周りを見回すと、感情のこもらない声で一言呟く。
 古めの冷蔵庫に、ガタのきている電子レンジ。鍋や食器を見ても新しいものは一つもなく、使い込んで年季の入った品ばかりだ。どれも丁寧に手入れしてあるため不潔感はなかったが、狭さゆえのごちゃつきもあり、全体に生活感が出すぎなことは否めない。
(あまり、見られたくないんだけど……)
 何となく主婦の秘密を晒してしまったような気になり、希恵子は使い慣れた台所の風景からそっと目を背けた。
「じゃあまずは、そこにつかまってください」
 黛が立ち止まったのは、ステンレスキッチンのシンク前。銀色に光った縁に希恵子の両手を置かせると、そのまま少し強めの抽送を始める。


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[ 2018/02/14 11:45 ] 長編NTR 愛のすきまで交わって | TB(-) | CM(0)

愛のすきまで交わって・74

「んっ……!」
 希恵子がかっと目を見開く。抵抗するつもりか、またも口を離そうとじたばた暴れ出した。
「おっと、そうはいきませんよ」
 黛は左手で希恵子の後頭部を抑えつけると、熱くたぎった肉棒を喉の奥まで一気にねじ込み、そのまま激しいイラマチオへと移行する。
「んっ! うぐ! んんーっ!」
 口を塞がれ、むせ返ったように顔を歪める希恵子の瞳に、指輪のついた薬指を特にしつこくねぶり倒す黛の姿が映った。
「ふ、はは、ふぅ、ふっ」
 黛の舌がまとわりつくたび、粘っこい糸を引いた半透明の唾液が希恵子の薬指をべったりと汚す。
 ざらついた舌の、おぞましい感触。
 少しばかりの、息苦しさ。
 そして何より、背筋が震えるような、悪寒。
 それら全てが一斉に、希恵子の全身を蝕みながらぞわぞわと伝播していった。
「う、うぅっ……」
 じわりと浮かんだ涙の粒が、頬を伝ってあごから落ちる。
「お、いいですね、その表情。初めて見ますよ、奥さんのそんな顔」
 勝ち誇ったように言いながら、黛はなおも激しく希恵子の頭を振り、手に舌を這わせた。
 ――やがて。
「はっ!」
「ん、んぐ、んっ……んんっ!」
 黛からたっぷり吐き出された白濁が、希恵子の喉に勢いよく突き刺さった。
「全部飲んでください、一滴も残さないように」
「ん、ぐ、んん……」
 黛がさらに頭を軽く揺すって精の残滓を搾り取ると、希恵子は言われるがまま、こくこくと喉を鳴らして注がれた精液を嚥下してみせる。
「やれやれ、思わず最後までいってしまいました。奥さんが悪いんですよ。指輪なんかつけて私を興奮させてくれるものだから」
「んっ……!」
 底意地悪く言い放つ黛に、希恵子は目だけを動かして抗議の視線を向けた。
「まあ、たまにはこういうのもいいですかね。今日は時間もたっぷりありますし」
 口からペニスを抜いてひとしきり納得すると、
「さ、ではいよいよ本番です。服を脱いでもらいましょうか」
 艶々しい希恵子の黒髪をすりすりと撫でつけながら、黛が指示を出した。


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[ 2018/02/13 12:00 ] 長編NTR 愛のすきまで交わって | TB(-) | CM(0)

愛のすきまで交わって・73


          *   *   *

 口淫は、なおも続いていた。
「ん、んっ、んんっ……」
 黒光りした黛の一物が希恵子の口にずぶずぶと埋まる。
「そういえば、かなり上手になりましたね、奥さんのフェラチオ。初めの頃、噛まれるんじゃないかとはらはらしていたのが嘘のようです」
 にやにやと嫌味ったらしく笑いながら、黛がそう冗談めかした。
「……」
 恥ずかしいのか腹立たしいのか、希恵子は無反応のまま淡々と奉仕に勤しむ。
「それに……」
 不意に右腕を伸ばすと、黛は希恵子の左手を軽く持ち上げ、片腕だけで万歳をさせた。
「今日は初めてこれがついてますからね。いっそう燃えてきます」
「!」
 上目遣いに自分の手を見た希恵子の顔から、さっと血の気が引く。
 目に飛び込んできたのは、左手薬指から放たれる、くぐもった金属の光。
「は、外させて! 外させてください!」
 希恵子は黛のペニスを吐き出すと、焦りもあらわに大声で叫んだ。
 油断だった。
 ホテルに呼ばれる時は必ず外してから出掛けていたのだが、今日は自宅ということもあって指輪のことを完全に失念していた。
「お願いです! お願いですから、これは!」
「……駄目です」
 哀願する希恵子の姿を冷然と見下ろしながら、黛が静かに宣告した。
「言ったでしょ、いっそう燃えてくるって。もしかして奥さん、私を興奮させるためにわざと指輪を外さなかったんじゃないですか?」
 そう続けて希恵子をなぶる黛の姿は楽しげで、どこか愉悦に満ちているようですらある。
「そ、そんな! そんなこと! お願いですから、外させて!」
「ほら、さっさと咥えてください。お口が留守になっていますよ」
 すがりつく希恵子にあっさり言い放つと、黛は唇にぐりぐりと一物を押しつけた。
「……」
 観念したように目を伏せた希恵子が、再び黛のペニスを口へと含む。
「ふふ」
 希恵子がおとなしくなったことを確認すると、黛はつかんだ左手を自分の口元に寄せ、指を一本一本丹念にしゃぶり始めた。


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[ 2018/02/12 11:58 ] 長編NTR 愛のすきまで交わって | TB(-) | CM(0)

愛のすきまで交わって・72

「さて、ではぼちぼち始めてみますか」
 いそいそとリビングに戻ってきた黛が、その場でさっさと服を脱ぎ始めた。
「えっ……?」
 予想外の展開に、希恵子がきょとんと目を丸くする。
 いくら家で交わるといっても、行為自体は布団で行うとばかり思っていたのだ。
 それがいきなり、
「今日はこの家の至るところで奥さんを抱きまくることに決めました。ひたすらにハメ倒してとことん中に出し続けますから、どうぞお腹にたっぷり私の精子を溜め込んだまま出張帰りの和臣くんを迎えてあげてください」
 この物言い。
「ふふ……では、楽しい一日のスタートです」
 素っ裸になった黛が、早くもびんびんに屹立したペニスを希恵子に見せつける。
(ああ……)
 はち切れんほどに膨張したその男根を目にした瞬間、希恵子は黛の意図を完璧なまでに理解してしまった。
 自分と和臣が生活するこの家に、淫欲の記憶を植えつける。
 それが、黛の狙いなのだ。
 食事、排泄、入浴、睡眠。
 その全てが、いやらしくもおぞましい情事の光景を蘇らせる鍵となるように、とことんまで刷り込みをしていくつもりなのだ。
(奪われて、しまう……)
 希恵子の頭が、ぐるぐると回る。
 結婚してから今日まで積み重ねてきた、平凡ながらも幸せな日常の記憶。
 今まで必死に築き上げてきた和臣との歴史が何もかも、淫靡に爛れた男と女の時間に上書きされようとしていた。
 だがそれでも、希恵子は黛に逆らうことができない。
「さ、どうぞ。召し上がれ」
 黛が仁王立ちの体勢から、ふざけた口ぶりとともに剛直を突きつけると、
「ん……」
 希恵子は膝を折り、しなだれかかるように顔を寄せながら、黛のペニスをそっと受け入れるのであった。

          *   *   *

 出張先のオフィスに用意された小さな個室で、和臣が古びたノートパソコンのキーボードをぱしゃぱしゃと叩いている。
「うん。これでよし、と」
 区切りのいいところで、両腕を持ち上げてむん、と大きく背伸びをした。
 仕事の方は、いつになく順調そのもの。
 初日を問題なく滑り出し、二日目の今日もここまでは好調だ。
 この調子で三日間を乗り切れば、全てが上手く回るように道筋をつけ、万全の態勢を整えた状態で会社に戻ることができるだろう。
 うまく事が運べば、会社内での微妙な立ち位置だって少しは改善されるかもしれない。
「ふう……」
 ゆっくりと腕を下ろしながら、和臣が深呼吸をした。
「……ん?」
 普段、特に仕事中はあまり気に留めることのない指輪が、なぜか目に入る。
「……」
 一人部屋にもかかわらず、和臣はちらちらと周囲を見回した。
 当然、誰もいない。
「希恵子さん……」
 慈しむように、妻の名を呟いた。
「……」
 もう一度近くに人の姿がないのを確認する。
 やや、間が空いて。
「ん……」
 少しかさついた和臣の唇がそっと、鈍い輝きを放つ指輪に押しつけられた。


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[ 2018/02/11 12:14 ] 長編NTR 愛のすきまで交わって | TB(-) | CM(0)

愛のすきまで交わって・71


          *   *   *

「今度の木曜日、お宅でヤらせてもらえませんか?」
「なっ!」
「何か、ご予定でも?」
「……いいえ、何も」
「そうですか、それはよかった。では、いかがです?」
「……どうせ、お断りしても押しかけてくるんでしょう?」
「ふむ。まあ、そういうことになりますかね」
「だったら、お好きに……なさってください」
「ふふふ。ではそうさせてもらいますよ。当日は朝からそちらに伺うつもりですので、どうぞ楽しみにお待ちください」
「……」

          *   *   *

 木曜午前の、古沢家。
 レースのカーテンから僅かにこぼれ落ちた朝の陽光が、手入れの行き届いたフローリングの木目を柔らかに照らしている。
 リビングのテーブルには、役目を終えたコーヒーカップが二つ、ちんまりと並んでいた。
 それは、今日もまた黛が持参したコーヒーを二人で楽しんだ、痕跡。
「ふむ。こちらにお邪魔するのは今日で二度目ですが、初めての時とはまた違った感慨があるものですね。いや、それにしてもコンパクトなお宅だ」
 まるでリサーチをする不動産屋のように、黛が狭い1LDKの中を次々と移動していく。
「……」
 もはや非礼を隠す素振りすら見せない黛に、希恵子は無言で眉根を寄せた。
 最初来た時はソファーから一歩も動かなかった男が、今やこの家の主人のような我が物顔で横柄に振る舞っている。
「実は、奥さんに内密のお話がありまして」
 この男がそう言って家の敷居をまたいでから、二ヶ月半。
 この二ヶ月半の間に、黛は何を得たのか。
 そして自分は、何を失ったのか。
(和臣、さん……)
 妻が他の男と二人で過ごしていることなどつゆ知らず、仕事に精を出しているであろう夫の顔が脳裏をよぎった。
「っ……」
 襲ってくる深い自責の念をすり潰すように、希恵子はぐっと奥歯を噛む。


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[ 2018/02/10 11:26 ] 長編NTR 愛のすきまで交わって | TB(-) | CM(0)