「んっ……!」
希恵子がかっと目を見開く。抵抗するつもりか、またも口を離そうとじたばた暴れ出した。
「おっと、そうはいきませんよ」
黛は左手で希恵子の後頭部を抑えつけると、熱くたぎった肉棒を喉の奥まで一気にねじ込み、そのまま激しいイラマチオへと移行する。
「んっ! うぐ! んんーっ!」
口を塞がれ、むせ返ったように顔を歪める希恵子の瞳に、指輪のついた薬指を特にしつこくねぶり倒す黛の姿が映った。
「ふ、はは、ふぅ、ふっ」
黛の舌がまとわりつくたび、粘っこい糸を引いた半透明の唾液が希恵子の薬指をべったりと汚す。
ざらついた舌の、おぞましい感触。
少しばかりの、息苦しさ。
そして何より、背筋が震えるような、悪寒。
それら全てが一斉に、希恵子の全身を蝕みながらぞわぞわと伝播していった。
「う、うぅっ……」
じわりと浮かんだ涙の粒が、頬を伝ってあごから落ちる。
「お、いいですね、その表情。初めて見ますよ、奥さんのそんな顔」
勝ち誇ったように言いながら、黛はなおも激しく希恵子の頭を振り、手に舌を這わせた。
――やがて。
「はっ!」
「ん、んぐ、んっ……んんっ!」
黛からたっぷり吐き出された白濁が、希恵子の喉に勢いよく突き刺さった。
「全部飲んでください、一滴も残さないように」
「ん、ぐ、んん……」
黛がさらに頭を軽く揺すって精の残滓を搾り取ると、希恵子は言われるがまま、こくこくと喉を鳴らして注がれた精液を嚥下してみせる。
「やれやれ、思わず最後までいってしまいました。奥さんが悪いんですよ。指輪なんかつけて私を興奮させてくれるものだから」
「んっ……!」
底意地悪く言い放つ黛に、希恵子は目だけを動かして抗議の視線を向けた。
「まあ、たまにはこういうのもいいですかね。今日は時間もたっぷりありますし」
口からペニスを抜いてひとしきり納得すると、
「さ、ではいよいよ本番です。服を脱いでもらいましょうか」
艶々しい希恵子の黒髪をすりすりと撫でつけながら、黛が指示を出した。
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