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寝取られ・寝取り・寝取らせなどをテーマに官能小説を書いています

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愛のすきまで交わって・20

 正面切ってそう聞かれてしまうと、逆にどう答えればいいか迷う。こういった感情について改めて話すのは、何だかとても面映い気分になった。
「その、こういうのは……やっぱり、本当に好きな人とだけ……だと」
 照れ臭いのをどうにか我慢して、希恵子が自身の見解を述べる。
「ふっ」
 黛は笑った。それも鼻で冷たく、あっさりと。
「それはまた……何とも清らかな心をお持ちなんですね、奥さんは。まるで天使のようです」
「……」
 小馬鹿にされたことを察して眉をひそめる希恵子に、黛は皮肉のスパイスを効かせた意地の悪い口調でなおも言い募る。
「素っ裸で大股広げて、他の男の棒をしっかり奥まで咥え込んでおきながら、それでもキスは嫌、あの人とだけ、ですか。いやはや、これはまた実に都合のいい――」
「や、やめてください」
 言い返す希恵子の語気が、急に弱くなった。
 確かに所詮はこのざま。自分に偉そうなことを言う資格はないだろう。そういう意味では、黛の言葉は圧倒的に正しい。
(でも……)
 それでも、希恵子は心の片隅に純粋な愛の居場所を残しておきたかった。その証として唇を守り抜くことが、和臣に対するせめてもの信義だと思った。
「……ふむ。まあ、いいでしょう。ここは一つ寛大に。唇への、キスはなしですね?」
「え、ええ」
 唇への、をやけに強調する黛を訝りながらも、とにかく希恵子はそう同意した。
「分かりました。では、その代わり……」
 黛が、再び首を下げる。
「ふんっ」
 左頬に唇をつけると、ちゅううぅ、と気味の悪い音を立てて希恵子の肌を吸い始めた。
「ひっ!」
 あまりのおぞましさに、希恵子が身震いして全身を硬直させる。
 だが、黛の責めはとどまることを知らなかった。
「ふっ……むん……はっ……」
 少しずつ位置を変えて二度、三度、四度。さらに右頬にも、同様の口撃を加える。
「ぷは」
 時折息継ぎを交えながら、おでこ、あごの周り、鼻の下、果てはまぶたにまで舌を伸ばし、希恵子の顔面をぶちゅぶちゅと徹底的になぶり尽くした。


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[ 2017/12/13 11:26 ] 長編NTR 愛のすきまで交わって | TB(-) | CM(0)

愛のすきまで交わって・19

「結婚前には他の男に抱かれたこともあったんでしょう? なのによくあんな――」
「そ、そんなこと!」
 さらに続いた言葉は、声を荒らげて遮った。
 自分は誰にでも身体を許すようなふしだらな女ではない。ましてや性的能力だけで男を判断することなど、断じてない。
 胸に抱いた気高い誇りが、希恵子の憤怒をますます増幅させ、燃え上がらせる。
「ほう? では今まで経験は和臣くん一人ということですか?」
「ええ」
 黛の質問に、希恵子は小さく、しかし堂々と頷き返した。
「ああ、なるほど。ふむ、ふむ」
 片眉をぴくんと上げた黛が、納得の表情で首を何度も縦に振る。
 実は黛の一物、サイズ自体はせいぜい平均より一回り大きい程度でしかない。だが、和臣の短小しか挿入経験がないなら、それがとてつもなく巨大に思えても不思議はなかった。
「そ、それがどうかしましたか?」
「ああ、いや、別に何でもありませんよ」
 いくらかむきになった口調で尋ねる希恵子に含むような笑顔で応じると、
「それよりどうです? 身体もなじんで、大分よくなってきたのでは?」
 黛はエアロビクスでもするような動きで右に左に腰を振りながら、穴全体をリズムよく掘り抜いてみせる。
「んぁっ! あっ、あぁっ!」
 たくましい男根に、どんどん自分自身を押し拡げられていく痛み。そして、その向こうから少しずつ押し寄せる、何となくこそばゆいような情動。
 下腹部にかつてない感覚を味わって、希恵子の声は自然と艶めいたものになっていった。
「ふふ……」
 抽送を続けていた黛が、不意に背中を曲げて希恵子の顔に唇を寄せる。
「やっ……やめて、くださいっ!」
 迫ってくる黛の顔を押し返すと、希恵子は大声ではっきり、拒絶の意を示した。
「キスは……唇へのキスだけは……嫌ですっ!」
「……」
 毅然と言い放った希恵子の一言に、黛の目がすっと冷える。
「……なぜです?」
 少し間を置いて尋ねたその語調は、怖いくらいに無感情な瞳と同様の、無機質。
「なぜって……言われても……」
 意表を突かれたように、希恵子がぐっと言葉を詰まらせた。


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[ 2017/12/12 11:59 ] 長編NTR 愛のすきまで交わって | TB(-) | CM(0)

愛のすきまで交わって・18

「和臣くんとは、ごぶさたなんですか?」
「っ……」
 気恥ずかしそうにそっぽを向いて、希恵子が質問を無視する。こんな男に夫婦の事情など、何があっても教えたくなかった。
 だが、黛に引き下がる気配はない。
「そうなんでしょ? どのくらいしてないんです?」
 口調はあくまで慇懃だったが、そこは絶対的に有利な立場からの発言。威圧の空気が生じることは、どうしたって避けられなかった。
「も、もう、三年ほど……」
 恥じらいに満ちた希恵子の告白が、つかえた喉の奥からずるずると引きずり出される。
「へえ、三年ですか。それは長い。でもそれ以前は頻繁だったのでしょう?」
 何せこの身体ですから、と黛が言葉を足した。
「元々、週に一日あるかないかで……」
 希恵子は補足の部分を意図的に聞き流して応じる。
「おやおや、それはもったいない。だったら、溜めておいてその一日に何度も?」
 奥をかき回すように腰を動かしながら、黛がさらに質問を重ねた。
「い、いいえ、それも……」
 希恵子が言いにくそうに、小さくかぶりを振る。
「では、一度きりで?」
「……」
 驚いたように口をすぼめる黛に対し、希恵子はただ視線を逸らすしかなかった。
「なるほど、それはますますもったいないですね」
 いかにも残念そうな、しかし全く心のない声で呟くと、黛が細かく腰を振動させる。
 入口を何度も往復しながら、徐々に深部へ。
 まるで歯磨きでもするような動作で、希恵子の内部をまんべんなく貫き通していった。
(こ、こんな、の……)
 和臣とは、何もかもがまるで違っていた。
 大きさや硬さ、力加減に緩急、そして何より快感のツボを的確にこすられる感触。夫以外の男を知らない希恵子にとって、それらの全てが未知との遭遇であった。
「そういえば以前、和臣くんとサウナをご一緒したことがありますが、かわいいというのか、男として残念というのか……正直、あっちの方はいかにも弱そうでしたな」
「なっ!」
 優越感まる出しに夫をせせら笑う黛を、希恵子が鋭い目で睨みつける。


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[ 2017/12/11 13:37 ] 長編NTR 愛のすきまで交わって | TB(-) | CM(0)

愛のすきまで交わって・17

「こ、こんな、おっきいの……」
「え?」
 きょとんとした顔で、黛が聞き返した。
「あ……い、いえ、その、コンドーム、付けてくださるんですよね?」
「ん? 奥さん、今日危ない日なんですか?」
 精一杯の強い語調で避妊を要求する希恵子に、黛はとぼけた調子で逆に質問を返す。
「い、いえ、そうでは、ないですけど……」
「ああ、そうですか。それなら問題ありません」
 馬鹿正直に答える希恵子にそう言うと、黛は薄黒い肉棒をぐりぐりと、挨拶でもするように穴の入口へこすりつけた。
「とりあえず今日のところはいいアフターピルがあるんでお譲りしましょう。今後については奥さんがピルを飲んでおいてください。自分でやるのが不安ならいい医者を紹介します。私のセックスはナマの中出しが基本なんですが、今までその手のヘマはしたことがないのでどうぞご心配なく。子供が何かと面倒なのは十分承知してますので」
 入りかけの位置を器用に保ったまま、カウンセリングでもするように朗々と語る。
「じゃあそういうことで、このまま入れますよ、奥さん。いいですね?」
「え……?」
「いいですね?」
「え……え、でも……」
「じゃあ、いきますよ」
 迷う希恵子を強引に押し切ると、黛はそれ以上相手に考える時間を与えないように、一気に深く腰を入れた。
「ふんっ……!」
 熱く猛った男のドリルが、肉のトンネルをぎりぎりかき分けるように切り開いていく。
「んっ……あっ! あぁっ!」
 希恵子が、思わず大きな声を出した。
 それは怒りか、嘆きか、それとも――興奮か。
 もはや自分でも識別することのできない感情が、真っ白になった頭の中でぐるぐると暴れる。
「……おや?」
 根元までぎっちりと挿入を済ませたところで、黛が動きを止めた。
 希恵子の中に収まった陰茎を下腹部の筋肉だけでくいくい上下させると、センサーのように膣の具合を探っていく。
「随分固いですね、この穴。ほぐれてないというか、こなれてないというか……」
 品のない調査結果を口にすると、黛は希恵子の感触を確かめるように、何度かペニスを出し入れした。


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[ 2017/12/10 11:39 ] 長編NTR 愛のすきまで交わって | TB(-) | CM(0)

愛のすきまで交わって・16

「おぉ……んふっ、ぐふっ……」
 蛇のような舌をずりずりと膣内に食い込ませながら、黛が希恵子の愛液を貪るようにすすり飲む。
「あ……いやっ……あぁっ……」
 黛の喉が美味そうに鳴るたび、希恵子の背筋もそれに反応してびくびくと震えた。
(な、何で……何で?)
 希恵子は、愕然とする。
 有り得ない。
 こんな男の舌で、興奮などするはずがない。
 そんなことは許されないし、決してあってはならないのだ。
 なのに、どうして、こんな。
(そ、そう……この、反応は……あくまで……身体を守る、ため……)
 頭の中で言い訳しながら必死に理性を保つ希恵子だが、その意志はもはや風前の灯火。
 単なる生理現象に身体の奥が震えるほど淫靡な感覚など伴うはずがないのは、いかに初心な希恵子でも十分に理解できた。
「そろそろですかね。では、こちらへ」
 気取った口調でそう言うと、黛はまるでお姫様のエスコートでもするように優しく希恵子の手を引き、自然な動きでベッドへと誘う。
「よっ」
 希恵子を抱きかかえて仰向けに寝かせると、手早く服を脱いで自分も裸になった。
「さて、と」
 ベッドに乗って、希恵子の細く締まった両足首をぐいとつかむ。
「ふふふ……」
 くぐもった声で笑うと、恥ずかしさを煽るようなゆっくりした動きで、じわじわと希恵子の股を開きにかかった。
「ん……うぅ……」
 希恵子の声は、言葉にならない。
 最低の下種男を前に、濡れた性器をひくつかせながらの大股開き。
 ちらりと目線を向けて確認した己の姿は、あまりにはしたなく、あまりに惨めだった。
「では」
 おもむろに腰を寄せると、黛は手慣れた動きで希恵子の陰部に硬い一物を押しつけた。
「えっ?」
 柔和な希恵子の双眸が、一瞬で不安と恐怖に曇る。


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[ 2017/12/09 11:04 ] 長編NTR 愛のすきまで交わって | TB(-) | CM(0)