「おい、次は別の酒でいくぞ。用意しとけ」
その後も露木は股間を浸した酒をすすりながら、両の乳房を中心に真穂の身体をたっぷりと味わい尽くしたが、その間咲野子はといえば、
「ほら、もっと奥まで咥えろ。喉を使うんだよ、喉を」
「は、はい……申し訳ありません」
そんなやり取りを繰り返しながら黙々と露木のオナホ代わりを務めるのみ。
「……」
そして雅文はといえば、酔った露木にいいようになぶられる妻と娘を、時折酒を注ぎながら死んだ魚のような目で呆然と見つめることしかできないのであった。
「じゃあ、一息ついたら風呂に入るとするか。おい、浴槽に湯を張れ。いつも通り、ちょっとぬるめでな。あと、マットと石鹸、ローションの準備も忘れるな」
「……はい。かしこまりました」
ほろ酔い加減で自分をこき使う露木におとなしく頭を下げると、雅文はいそいそと風呂場へ足を運び、自家製ソープランドの開店準備に精を出した。
「さて、今日も二輪車だ。二人とも、たっぷり俺を楽しませろよ」
並んで三つ指をつく咲野子と真穂にそんな言葉をかけると、露木は浴室に仁王立ちで構え、天に向かって反り返る剛直を二人の前に突き出した。
「それでは……」
咲野子がいきなり露木の肉棒に舌を這わせると、真穂も負けじとしゃぶり始める。
「んっ……んぐっ……」
「んっ……んんっ……」
「お、おおっ……」
競い合うように奉仕を続ける咲野子と真穂を楽しげに眺めながら、露木はめくるめく快感に身を委ねるように目を細めた。
「では、次を」
咲野子が自分の両胸をすくい上げると、そそり立つ一物を挟むように押し当て、ぴんと立つ吸いやすそうな乳首を使ってこりこりと刺激を与えてみせる。
「んっ……」
母の変化に気づいた真穂が、少し遅れて同様のプレイを始めた。
「っ……」
それを見た咲野子は、すぐさま次の一手に打って出る。
肉感では真穂にかなわないことを知っているのだろう。片手を空けて露木の玉袋や尻の穴を弄り、性感を高めにかかった。
「う、うおぅっ……そ、そうだ、そこ、そこ……うぉうっ」
いつもは咲野子を口汚く罵るばかりの露木だが、さすがにこれは気持ちがいいらしく何度もあごを上げて獣のような呻き声を発する。
「……」
露木の裏声をぼんやりと耳にしながら、雅文は脱衣所で洗濯をしていた。
洗っているのは、咲野子と真穂の下着だ。
『二人の下着はお前が洗え。役立たずにはせめてこれくらいしてもらわないとな』
そんな命令が下った時は両者とも、特に年頃の真穂は嫌そうな顔をしたが、露木に反逆することなどできるはずもなく、結局雅文がこうして洗い物と向き合う日々が続いている。
(な、何てものを……)
洗濯かごから手に取った一枚を、雅文は変質者のような目でじっと見つめた。
それは咲野子が履いたと思われる、どぎついデザインのセクシーランジェリー。愛液らしきシミがクロッチ周辺にべったりと地図を描いているのが、何とも生々しさを感じさせる。
(これは、確か真穂が履かされていたやつだな……)
布地の面積が紐くらいしかないパンティーをつかんだ瞬間、ほのかな牝の残り香が、ぷんと雅文の鼻をついた。
「う……」
一瞬、欲情の血流が股間へと流れる。
(ば、バカな!)
雅文は慌てて首を振って正気を取り戻した。いかにこのところ性欲を処理する機会がないといっても、娘の下着に興奮するなんてどうかしているとしか言いようがない。
「これは手洗い、だよな……」
洗面台にぬるま湯をためると、雅文は妙に慣れた手つきで女物の下着を洗い始める。
露木が家に乗り込んできて三ヶ月。二人の下着は、明らかに変化していた。
咲野子はもちろん、真穂までがど派手なものをつけるようになっており、以前の二人からは考えられないような色やデザインの下着が、このところ次から次へと雅文の担当する洗い場にお目見えしている。
(は、はは……)
あまりの惨めさ、情けなさに、雅文はぱちゃぱちゃお湯をかき混ぜながら、心の中で虚ろな笑い声をあげるしかなかった。
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