「ほれ、さっさと掃除。口でな」
「は、はい……」
ずるりとペニスを抜いて横柄にあぐらをかいた露木の股間に、破瓜の鮮血と精子が混ざったピンク色の液体を内股に垂らした真穂がそっとすり寄った。
「ん、ぐっ……」
いわゆるお掃除フェラを始めてみたはいいが、いかんせん経験がゼロなため、どうにも拙い口技しか披露することができない。
「ちっ。何だよ、そのぬるいフェラは」
露木が不愉快そうに舌打ちをした。一度射精して地が出たのか、態度や言葉遣いはすっかり粗暴な野蛮人のそれになっている。
「そんなんじゃ全然足りねえだろうが。ママがやってるの、興味津々で見てたくせによ」
「そ、そんな、興味なんて……」
「嘘つけ。嫌がってるふりしてちらちらちらちら、物欲しげに見てたじゃねえか。隣の部屋で咲野子とやってる時も聞き耳立ててたんじゃねえの? 案外初日からそうだったりしてな」
そう言って真穂を一方的に侮辱すると、露木は口の奥、喉の辺りにまで肉棒をねじ込んだ。
「ほら、こうやるんだよっ!」
両手で真穂の頭をわしづかみにすると、雑巾がけでもするように激しく前後に振り始める。
「ん、んぐっ! んんーーーっ!」
柔和な真穂の顔が、苦しそうに歪んだ。詰まった呼吸のせいか、どうにもならない屈辱感のせいか、目にうっすらと光るものがにじむ。
「ほら、こうだ! こう、こう! そら、こうだっ!」
真穂の姿を見た露木は、手を緩めるどころかますます加速させた。両耳の上で髪をつかみ、ハンドルを操作するような動きで荒っぽい口淫を続ける。
「ほら、もう一回出すぞ! 全部飲めよ! おらおらおらおらぁっ……つあっ!」
「っ!」
露木が射精の喜びを味わうと同時に、真穂の口内に濁った精子がどろどろと侵入した。
「ん、ぐ……んぐ……」
真穂は不快な臭気を放ちながら喉に引っかかる粘り汁を、それでも余すことなく、こくり、こくりと喉を鳴らして飲み干してみせる。
「へえ。初めてなのに、本当に全部飲んじまったか。もしかしたらママ以上のスケベ女になる素質があるかもな。これはたっぷりと仕込んでエロい肉奴隷にしてやらないと。どうせ俺には逆らえないんだし、これから徹底的にかわいがってやるからな。覚悟しておけ」
「に、肉……ど、れい?」
おそらく生まれて初めて耳にしたであろう語彙をおどおどと口にする真穂を見つめながら、
「というわけで、早速もう一回だ。今度はこっちに尻を向けろ」
露木がぺろりと一つ舌なめずりをして命じた。
「は、はい……」
早くも回復してガチガチになった露木のペニスをちらと一瞥すると、真穂は観念したように両手両足をついて四つん這いの体勢をとった。
「おお、いいケツしてんなあ! 突き心地もいいし、アナルのひくつきもエロいし!」
「い、いやあっ! いやああぁっ!」
隣の部屋からは、露木の乱暴な大声と真穂の悲鳴、そして肉と肉が激しくぶつかり合う音がごちゃ混ぜに入り乱れて聞こえてくる。
(すまない、真穂……本当に、すまない……)
雅文は何が起きたか、そして今何が起きているかを全て理解していた。何しろ隣同士で扉はお互い開きっぱなしなのだ。状況はほぼ筒抜けといっていい。
それでも、雅文は動くことができなかった。
全てを分かっているにもかかわらず、自分に許されたのは瞬きもせず目を血走らせながら、起きたことをひたすら脳の中心に刻み込むことだけなのだ。
「……」
横で寝ている咲野子は、さっきからずっと微動だにもしない。
しかし、今の自分と似たような感情を共有していることは間違いないだろう。たった一人の娘が悪魔のような男に犯されているのだ。母親として、心穏やかでなどいられるはずもない。
「あっ! あぁん! あん、あんっ、あぁあんっ!」
真穂の悲鳴が、だんだんと淫らな喘ぎに変わる。
「くっ……くそ、くそっ、くそぉっ……!」
その一言だけを繰り返しながら、雅文は現実を遮断するように布団の中へと潜った。
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