「へへ、風呂の前にかわいがりすぎちゃったかな。ま、いいや。入ろうぜ、千織さん」
「……う、うん……」
もはや思考もままならない千織にできるのは、ほんのり顔を上気させたまま、そっと龍星の肩にしなだれかかることくらいであった。
たくましい男と肉感的な女が、バスタブでいちゃいちゃと絡み合っている。
あぐらをかく龍星の膝に千織が尻を乗せて抱っこされている構図だ。小さなバスタブなので密着度が増し、千織の脚は自然と龍星の腰に巻き付く形になる。
「友樹がいるね」
ふくよかな肉の谷間に顔を埋めながら、龍星は意地の悪い上目遣いで千織に言った。
「っ……」
千織がちらりとすりガラスのドアを見やる。立ち上る湯気の向こうには、確かに息子が息を潜めている気配が感じられた。
「そういえば台所でしてるのも見てたよな、あいつ」
「え、ええ……」
龍星の指摘に、千織は恥ずかしそうな顔で目を背けた。
やはり龍星も友樹の存在には気づいていたのだ。気づかないはずがない。いくらセックスの最中といっても、あれだけ食い入るように見つめられれば嫌でも視線は感じる。
「そんなに見たいならさ、たっぷり見せてやろうか」
龍星は身体を深く沈めると、顔だけをひょいと上に向けた。
「またがって、千織さん」
こんがりと陽に焼けた手足をだらんと投げ出し、そう言う。
「……」
しばらく黙っていた千織が、やがて覚悟を決めたようにしずしずと立ち上がった。
「こ、こう……?」
足場を決めると、ちょうど股の下に龍星の顔が来る配置になる。
「そうそう。うわ、すっごくいい眺め」
むっちりした脚にぱんと張りのある尻が織りなす肉のアーチと、その向こうに見える豊かな双子の山脈が、荘厳なまでの迫力で龍星に迫った。
「じゃあ、そのまま腰を下ろして」
「え、ええ……」
スクワットの要領で膝を曲げると、千織は龍星の口元にそっと淫孔をあてがう。
「んっ……」
湿った唇の感触が肉ひだに伝わると同時に、くぐもった吐息が漏れた。
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