(……あ)
ふと、思い当たる。
さっき見た女優は少し大きめに足を開き、男の足を外から巻くように絡めていた。対して、自分はただ黛の上に脚を乗せているだけ。
(こ、こんな感じ、かしら……)
必死に記憶をたどりながら、希恵子は両足を開き、むにむにと肉づきのいい内股を黛の脚に密着させてみる。
「んっ……っ……」
できた。
希恵子の豊満な身体が肉の布団となって、ずりゅずりゅ淫猥な音を立てながら、黛の背中を上下左右、自在に動き始める。
「ほ……うぉっほ」
上出来だったのだろう。黛も声を出して気持ちよさそうに顔を上げた。
(ほっ……)
うまく快感を与えられたことに心の中で安堵の吐息をつくと、希恵子はますます力を込めて奉仕を続ける。
尻、太股、さらには両足へまんべんなく身体を滑らせると、そのままくるんと反転して黛の脚に座り、両胸で足の裏へのマッサージを施した。
「で、では、仰向けに」
「はいはい。どう、ぞっと」
素直に引っくり返った黛に、希恵子が再びローションまみれの身体をくっつける。
「んっ、しょ」
全身をくまなくこすり上げてから、膝裏に黛の肉棒を挟み込んでずりずりと潰した。
「うぉ」
呻く黛の顔をちらりと上目遣いに確認すると、希恵子はさらに強く膝を曲げ、ペンチで切るような動きで何度もペニスを圧迫してみせる。
(こうして、やるんだから)
これなら意趣返しとまではいかなくても、ささやかな嫌がらせ程度にはなるだろう。黛には好き放題されているのだから、これくらいしたってバチは当たらないはずだ。
(ふふ、ちょっといいかも)
心の中で密かな反撃を楽しみながら、希恵子はさらにプレイを続ける。
肉棒を胸で挟んでたっぷりしごいてみたり、尻の割れ目にサンドイッチしてみたり、足裏でこすってみたり。覚えたての所作をあれやこれやと、できる限り丁寧にこなす。
「どうぞ、ご自由に弄ってください」
さらに体勢が変わってシックスナインを始める頃には、ぎこちなかった希恵子の動きも大分スムーズになっていた。
「ほほう。ご自由に、ですか」
少し余裕が出てきた希恵子を見て、黛がふん、と一つ鼻を鳴らす。
「ではお言葉に甘えて」
至近距離の女陰に息を吹きかけそう言うと、本当に自由な感じで希恵子の中を弄り始めた。
「ふふふ」
ビラビラを開き、奥のぷりぷりした感触を味わい、指と舌を同時にねじり込む。見事に勝手気ままな動きで、膣の内側をぐちゃぐちゃとかき乱していった。
「んっ、んん……んぐっ」
対抗するように黛の一物を口に含んだ希恵子だが、それは完全に逆効果。
「ん、んんんっ……」
微かに残ったオスの臭気が媚薬のように希恵子の神経を麻痺させ、下半身にさざ波のような快感が走った。
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