* * *
「ふ、ふっ、ふっ、ふん!」
「あ、んんっ、ああぁっ!」
「はは、どうやら奥さんの穴、すっかり私の形に変わってしまったようですね。フィット感がますます増してきましたよ、最近」
「う、んんっ! そんな、そんなこと、は、あああぁっ!」
濡れそぼつ希恵子の女陰に、黛がいきり立つ肉棒を突き込んでいる。
それ自体はいつもの光景だが、今日は身体の絡ませ方がちょっと複雑であった。
ベッドに背中をつけて腰から身体を折りたたむように足を上げる、いわゆるまんぐり返しの状態で性器を剥き出しにする希恵子の太股に後ろ向きでまたがりながら、黛がスクワットでもするように上から下への抽送を続けている。
「奥さん、身体は柔らかい方ですよね?」
始まりは、黛のそんな質問から。
「え、ええ。まあ、人並みには……」
「そうですか。ではこれからしばらくは、できるだけ多くの体位を制覇する、というテーマに挑戦してみるとしましょう」
戸惑う希恵子にさらりと言い放った黛が記念すべき一回目のチャレンジとして選んだのが、このアクロバティックな体位であった。
「ふ、ふっ、ふぅっ、ふしゅっ!」
「ん、んん、んっ……」
全身を押し潰すような黛の圧力をまともに受けながら、希恵子が詰まった声で呻く。
「では、とりあえず一発」
苦しそうな希恵子に構わずそう呟くと、黛は屈伸のペースを上げた。
「ふっふっふっふっ、ふっ、ふぅっ!」
ねじ伏せるような立て続けのスクワットから放出までを、一連の動作でスムーズにつなぐ。
「ふんっ!」
「あ、あぁ……ぁ」
注ぎ込まれた黛の精子が、希恵子の胎内をたっぷりと満たした。
「よっこら、しょっと」
さすがに少し疲れたのか、黛は珍しく年齢相応の中年臭い声をあげると、仰向けでベッドにごろんと寝転がる。
「ふう……」
一服してから、ちらりと希恵子を見やった。
「どうしました? 今日はあまり乗りがよくないですね、奥さん」
落ち着きのある低い声で問いかける。
「別に……いつも通りです」
身体を起こし、両膝を揃えて寝かせるように座り直しながら、希恵子がそっけなく応じた。
「ほう、そうですか? 心ここにあらずというか、もう一つ集中できてない感じでしたが」
「そんなことは……ないです」
さらなる黛の追及にそう言い返したきり、希恵子は黙ってうつむき、目を背けてしまう。
「……ふむ」
普段とは明らかに様子が違う希恵子の姿を、黛は探りを入れるような目でじっと見つめた。
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